編集部ハリスの大人的趣味


アイアンメイデン in 両国国技館

4月21日に行われたアイアンメイデンジャパンツアー「The Book Of Souls World Tour 2016 in JAPAN」 に行ってきた。
今回のツアーは実に8年ぶりの日本公演となり、チケット発売日程発表当初よりSNSが大いに盛り上がり、ファンの興奮はこれまでにないボルテージだった。

それもそのはず、前回のジャパンツアーは2011年3月12日・13日に埼玉スーパーアリーナで予定されており、彼らが来日したのは3月11日。なんとアイアンメイデンはあの東日本大震災の悲劇を目の当たりにすることになったのだ。

当然ライブは中止、だが彼らはFINAL FRONTIER WORLD TOUR日本公演専用Tシャツを世界に向けてチャリティー販売し被災者を支援してくれた。


FINAL FRONTIER WORLD TOUR日本公演専用Tシャツ


あれから5年、ついにアイアンメイデンが僕らの前に現れる。

開演時間19時、あの曲が流れだす。往年のロックアンセム「ドクタードクター」だ。イントロが流れた瞬間、両国国技館に集結したオーディエンスはヒートアップし、ショーが始まる前にもかかわらず割れるような大合唱に会場が揺れる。

ステージ両サイドのモニターにはブルース・ディッキンソン(Vo)が操縦するEd Force Oneが飛び立つ。ついにブルースがステージ上段より登場し、言葉にできない興奮とオーディエンスの叫びが体を包んだ。アイデアに富んだセットでも常に僕らを魅了してきたステージの幕が上がり、メンバー6人が姿を現してIRON MAIDENのショーがスタートする。

If Eternity Should Fail
Speed of Light

ニューアルバムの曲順通り2曲続けた後に、僕らをもう一段回挑発するエイドリアン(G)のアコースティックが流れる。


エイドリアン


「Children of the Damned」

THE MEIDENN!ともいえるドラマチックな転調・展開に、スティーブ・ハリス(B)の髪の毛打ちがさく裂する。バラードからドライブする展開の中、57歳になるブルースのタフネスな声量とアクションには畏敬の念すら覚える。

今、1982年のハマースミスオデオンライブをYOUTUBEで見ながらこの記事を書いているのだが、衰えを感じないどころか、格段にパワーアップされているといってよいだろう。

予備知識がたくさん詰まった僕らのようなマニアは、この3曲目にして溢れる涙を抑えることができなくなってしまった。


スティーブ・ハリス


イージス艦の127ミリコンバットのごとく、強烈な破壊力を持つ音弾を連射するスティーヴ・ハリス(B)の楽曲構成と、ニコ・マックブレイン(D)の正確無比な爆撃ドラミング。二人が奏でる脅威的爆音圧のフュージョンはメイデンサウンドの要だ。

デイブ・マーレイ(G)のスマイル、エイドリアン・スミス(G)のツンデレプレイ、そしてヤニック・ガーズ(60歳)の動きっぱなしでちゃんとギター弾いてる?的な変なアクション。

彼らのトリプルギターが奏でるメイデン固有のアンサンブルは怪しげなヤニックおじさんが想像以上に重要な役割を果たし、弩級戦艦メイデンを超弩級のそれへと進化させていた。


デイブ・マーレイ


そしてブルース・ディッキンソン(Vo)だ。
イギリスの航空会社で大型旅客機ボーイング757を操縦するパイロットを務め、クリケットのイギリス代表とフェンシングイギリス7位という実績をもつスポーツマンでもあり、ロンドン大学で歴史を学び文筆仕事もこなす。

彼は、昨年ガンを患い手術をしたのだが、瞬く間に克服し今なお進化している。
そんな最高のロックレジェンドが目の前で最高のパフォーマンスを見せてくれているのだ。


ブルース・ディッキンソン


NWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィメタル、New Wave Of British Heavy Metal)を牽引し、ジューダス・プリースト、オジー・オズボーンらと40年に渡って今なお成功を続けシーンを盛り上げるアイアンメイデン。彼らのサウンドは最早アイアンメイデンという一つのジャンルであるかのように感じる。

それを反映するかのように、オーディエンスのファッションはアイアンメイデン一色だ。通常メタルファンはショーバンドアイテムのTシャツをあえて外してくることが多い。「俺は、お前らの知らないライブや、コアなショーにもいってるんだぜい!」という縄張り的意識があって、私の方が上位のメタルマニアなのですよという、セコいヒエラルキーを大切にしているからなのである。

しかし、メイデンのショーは違う、どんなマニアも、いや、マニアであるほど皆メイデンなのだ。この現象はKISSなどでもうかがわれるのだが、ひたすら地味に堅実に今日を築いてきたメイデンとは180度理由が違う。ギターヒーローやルックス優先バンド、もしくは、本来ならビルボードのチャートを意識した楽曲からもっとも遠いロックバンドがアイアンメイデンである。
イギリス紳士のスティーブは天地がひっくり返ろうともモモクロとコラボすることはありえない。だからこそ、そんな信念を貫く鋼鉄スタイルに忠誠を誓わずにはいられなくなるのだろう。※ちなみに、筆者はKISSの大ファンでもある。

ライブに話をもどそう。
Tears of a Clown
から、オーディエンスが最も勉強してきたであろう
The Red and the Black
へと続く。おそらく近い将来のショーアンセムになるかもしれない名曲だ。

そして、お約束のユニオンジャックを持った真紅の騎兵隊に扮したブルースが登場。そう、メイデン最強のドライブナンバー「The Trooper」が僕らを歓喜させる。

後半に差し掛かると、ついにあいつがステージに登場した。

The Book of Souls

で、身長3メートルはあろうエディが、ブルースに心臓をえぐり取られ、血の滴る心臓はオーディエンスへ向かって放り投げられた。演出はこれまでのどの日本公演よりも凝ったものとなり、エンディングへ向かっていっそうショーアップされた仕掛けが発動してゆくのだ。

Hallowed Be Thy Name
Fear of the Dark
Iron Maiden

ショーのラストを迎え、「Iron Maiden」の大合唱に応えるように、頭部だけで3メールはありそうな巨大エディがせりあがる。

40年の歴史を持ったへヴィメタル界の旗艦、超弩級戦艦アイアンメイデン。新旧アルバムから珠玉の名曲を披露した両国の夜は、セット回収スタッフが出てくるまで拍手とメイデンコールが鳴りやまず、ほとんどのオーディエンスが席を後にすることはなかった。

ありがとう、スティーヴ・ハリス。
ありがとう、アイアンメイデン。

編集長

セットリスト(東京公演)
If Eternity Should Fail
Speed of Light
Children of the Damned
Tears of a Clown
The Red and the Black
The Trooper
Powerslave
Death or Glory
The Book of Souls
Hallowed Be Thy Name
Fear of the Dark
Iron Maiden
Encore:
The Number of the Beast
Blood Brothers
Wasted Years


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