コラム「ドロ舟日本の行方」を寄稿いただいているeワラント証券のCOO土居雅紹氏による待望の新書が発売されました。今回はなんと投資の攻略本です。投資するなら読んどかなきゃ!
2000年のITバブル崩壊後から世界の金融市場が変質したことに気がついていない日本の投資家は多い。従来は有効であった日本株・米国株・新興国株といった国際分散投資が暴落時に全く効かなくなったのである。
この潮流の変化に気付いているはずの日本の金融のプロたちは対策を探そうともしない方々が多く、相変わらず「長期・分散! 絶対勝利!」を呪文のように唱えている。
「これでよいはずがない」という問題意識から、3年前に『勝ち抜け!サバイバル投資術』を書いた。この前作は、今読み返しても「この本はいいこと言っているなぁ」(結構本気)という普遍的な要素が多い。
一方で、「もっと具体的な投資メソッドを分かりやすく説明して欲しい」、「大儲けしなくてもよいからハイパーインフレや日本の財政破綻にも耐えられる投資法を知りたい」、「手間がかからない楽な投資法はないのか」といった多くのご要望をいただいた。
また、この3年間で日本を巡る情勢も大きく変化した。2012年末からアベノミクスで日本の復活が(私の予想より早く)始まり、中国が米国の覇権に公然と挑戦するようになった一方、米国経済だけが好調といった状況下で今年半ばにも米国で利上げが予想される事態となっている(利上げは株式相場の終わりの始まり)。
そこで、日本の個人投資家のための最高の投資攻略本を目指して本書を書くことになった。この本のキモは、バブル崩壊に対処する具体的な「5つの積極投資メソッド」と「5つの堅実投資メソッド」だ。これは類をみないオリジナル理論に基づくノウハウの公開で、大部分のプロなら出し惜しみする内容だ。私は金融業界に30年近く従事して来た市場関係者として、日本の個人投資家への恩返しのつもりで書いた。
また、バブルの歴史は前作より詳しく、これから数年間に予想される大イベントの影響、NISAや退職金についての注意点も図表を多用して盛り込んである。
3ヶ月間、平日夜の数時間と週末・正月返上で時間をしっかりかけて書いたので、自信をもってオススメできる投資攻略本となった。おそらく金融関係者やセミプロが読む方が得られるものが最も多いと思われるが、私の希望としてはそういったプロたちに対抗できるようになるために投資初心者にこそ読んで欲しいと考えている。