2013年4月4日は忘れられない日になったで。日本の経済史に大きな足跡を残すことになったで〜。その立役者がこの写真のおじさんや!どや、ええ顔してるやろ!黒田東彦(くろだはるひこ)さんていうお方で、終戦前年の1944年生まれ。
東京大学在学中に司法試験に合格し卒業と同時に大蔵省(当時)に入省、同省ナンバー2の財務官を務め、その後一橋大教授→アジア開発銀行総裁、そして2013年3月12日に第13代日銀総裁に就任したお方や。デキが違うんや、これぞエリートや。
黒田さんの凄いところはそれだけやないんやで。超エリートっていうんは、なんちゅうか・・・ちょっと鼻もちならん奴が多いもんや。
なにかというと「理論的には」とか「前例を見てみますと」とか言うてなかなか首を縦に振らんもんや(知ってたか?)それがこの黒田さんはそうやないんや!エリート中のエリートやのに、国民に支持されることをやってのけたんや!ええか、これを忘れたらあかんのや!「男の中の男・黒田さん」なんやで〜。
日本経済は過去20年近く不況にあえいどったわけや。賃金は下がるし、失業率は上昇するし、企業もリストラの連続や。若者が将来に希望を持ちにくい世の中やったわけや。ぜーんぶ「不況」のせいや。
不況の様子が顕著やったんがモノやサービスの値段が下がり続ける「デフレ」という現象や。
一見、モノやサービスの値段が下がるのはいいようにも感じるけど、結局、企業は儲からなくなり、従業員にしわ寄せがくるんや。
同時に、急激な円高まで進行して輸出企業は大打撃を受け、株価も下がりまくとったんや。
そこに景気を良くするための政策「アベノミクス」を掲げた安倍政権が誕生し、デフレ脱却、円高進行阻止を唱えたんや。
しかし、金融政策は「日銀」の領域や。これまでの日銀がチンタラチンタラ、小出し小出しに金融緩和をやってきたことで、その効果が限られとったんや。
アメリカのFRB(日本の日銀に相当)なんか大盤振る舞いして金融緩和してるのに、日銀はセコかったんや。
しかしついに安倍首相の意向を反映して「大盤振る舞い」に転じたのが黒田総裁で、それが発表されたのが2013年4月4日というわけや。
当日の日経平均株価なんて大胆な金融緩和を好感して安値12,075円から12,634円まで上昇したんやで!(俺もちょいと儲けたで)。これだけ株価が上昇したということは、みんなが歓迎したということの証左やで。
物価を2年以内に2%上昇させるために、量的・質的緩和を導入したんや。金融市場調節の操作目標をマネタリーベースに変更して、毎年60-70兆増えるようにするんや。
それから、長期国債買い入れも、いわゆる「日銀券ルール」を撤廃して無制限で購入できるよにしたんや。もちろんETF(上場投資信託)も買いますことにしたんや。どや!凄いやろ!
言うとくけど・・・ここで東大在学中に司法試験に合格するほどの秀才、黒田総裁が決定したことを理解できると思わんほうがええで。それは多分無理や。脳みそのしわの数が違うねん。
大事なのは理論や理屈やなく、プロセスでもなく「結果」や。大人の世界ではそうなってるんや。
だから、日銀の大胆な金融緩和によって何が起こるかを俺が教えたるで〜。
まず、物価は上昇していく。とくに円安が進行すると輸入品価格はドンドン上がることになる。ガソリンもそうやし(小麦を使う)パンもそうや。
反対に、輸出企業の利益は増えるで。トヨタやホンダを始めとする大手自動車会社の社員の給料は増えるやろな。大手企業が儲かりだすと株価は上がる。
もしかすると「バブル」になるかも知れんで。世の中にお金が回り出すと不動産価格も急上昇や。ちょっとやそっとではマイホームなんか買えんようになるかもしれんな。
輸出型大手企業に勤めている人や、株や不動産をたくさん持っている人にとっては最高の世の中や。そうなっていくのはミエミエやから、できるだけ早く「そっち側」に行かんとアカンな!(了)