- 薬剤多剤耐性菌の恐怖と医者の儲け主義
“多剤耐性菌の恐怖”といわれても世界的実情を知らなければ、皆さん、ピンときませんな。ならば日本、いや世界の現状を“多剤耐性菌”で検索してみてくれたまえ。アナタの命に係わり真剣に考えるべきモノだと気付くはず。
人類いや地球上の動物の生命はその誕生から感染症で調節されていて、感染症で命を落とすことが自然の摂理であったことは事実。しかしこの問題は、抗生物質という武器を手にした人類が実は己の首を己の手で絞めてしまっているから問題なんじゃ。
薬剤耐性菌の拡大を防ぐため政府は1日、初の行動計画を公表し抗菌薬の使用量を2020年度に現在の3分の2へと減らす数値目標を盛り込んだ。そして目標達成のための6分野の行動計画の中に、「普及啓発」というのがある。
一般市民に対して「風邪の多くには抗菌薬は有効ではなく、必要以上に抗生物質の処方を医師に求めない」ことの普及啓発を行うンだと。
確かに風邪の95%はウイルス感染で抗生物質が効く病原体ではない。でもな、「…医師に求めない」ってなんだよ、おい。国民を悪者にするのか?
- 抗生物質信奉者を誕生させたのは医者
実際に風邪ですかねといって薬を処方するときに「抗生物質は出るんですよね」とか「抗生物質を出してくれないんですか」と求める患者さんがいるのは事実。
しかし、このような抗生物質を万能薬のように勘違いしている患者さんがいるのは“院内処方”が当たり前の時代に高価な抗生物質を処方すればオノレの儲けになるから「風邪だから抗生物質を出します」と説明してきた医者の儲け主義が原因なのじゃ。
今みたいな院外処方になる前の時代は院内処方が当たり前で、開業医などは安い処方箋を自分で発行し自分のトコで高い薬を調剤し…つまるところ“薬代”で儲けていた。医薬分業法という法律があるにもかかわらずにね。
昭和50年代後半以降になって「処方箋料をもらったほうが儲かりまっせ」と処方箋料の引き上げ等をして、(恥ずかしながら)利益誘導で医師会を説得させて現行に至っておるわけじゃ。
おわかりか? “院内処方”が当たり前の時代、オノレの儲けのために、めちゃくちゃな抗生物質の使い方をしていた医者の儲け主義が抗生物質万能薬信奉者を生んだんじゃ。
しかるに「目標達成のための6分野の行動計画の中の普及啓発」で「一般市民に抗生物質の処方を医師に求めないように啓発する」とする前に、めちゃくちゃな抗 生物質の使い方をしていた医者どもとその代表であり、さらにソレを利益のために放置していた日本医師会からの訂正と謝罪を盛り込むべきではないのか?
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