11/24 sun

いいわけダイエット一刀両断
  • 第6回:ポテチを食べきったら医学的に病気
  • 前回、娘さんを心から愛するパパさん社長のお話をしましたが、コラムのネタになってしまったことに満更でもないようで、いつも以上に集中してセッションに励まれてしました。彼曰く、「もうね、先生のコラムを読んだらドーパミンがドバドバですわ。なんか、自分をほめてあげたいですよ~」
    とのことです。良い方向に作用してほっといたしました。これが、以前のようにおいしいもの、食べたいものをバンバン食べ続けてからのドーパミンでしたら、いつまでたっても痩せないですからね。ドーパミンで思い出したのですが、近年、肥満は病気であるとする学説が議論に登っているそうです。どうやら食べるという人間の欲求に対して、肥満の人は脳のドーパミン制御を司る部分何らかの異常によるメンタル疾患の一つとのことです。

  • ”いいね!”に慣れると”やばいね!”
  • イイネ
  • 私たちはお腹が空くと「食べたい」という欲求が起こります。これは脳のプロセスの一つで、脳の欲求、つまり食べろ!と命令が下され、それが満たされると「いいね!」と、ご褒美信号が配信されます。側坐核といわれるドーパミン制御部位にあるそうで、様々な欲求への報酬制御のようなことが行われているようです。パパさん社長の"ドーパミンのドバドバ"はあながち間違っていないのかもしれません。

    少し調べてみますと、ドーパミン制御部位を調整するのは末梢シグナルで、ブドウ糖、インスリン、レシチン、ホルモン、ペプチド類などがあり、視床下部で需要する。とあって、人によってばらつきもあるようです。ちょっと話が難しくなりましたが、ドーパミン調整部位は満足感をあたえる部分なので、ご褒美だけでなく薬物依存にも関わり、欲求のブレーキとしても作用しているのですね。脳を気持ちよくするドーパミンの作用のバランスが正常でなくなると「依存」へとつながり、肥満や薬物依存を招くということでしょう。

    Facebookでも近況アップデートに対しての“いいね!”が生きがいのような人は、もしかするとfacebook依存症なのかもしれませんよ。食でもfacebookでも、脳内の”いいね!”を繰り返すうちに、だんだん報酬として作用しなくなり、この報酬を求めてやまないオーバードライブ状態へ移行するのです。食品でいえば食べすぎのオーバードライブによって、もはや一定の食事量では「いいね!」がつかない状態が「依存」なのでしょう。BMIが25を超え肥満となってしまった方は、ご自身の食生活での「依存」について振りかえりましょう。依存の典型は薬物依存、いうまでもなく「ダメ、絶対ダメ!」ですが、「依存」はすでに病気の前触れのようなものですから、食生活においてもやはり「ダメ、絶対ダメ!」です。肥満は個人の問題だけでなく、その医学的リスクゆえに社会的問題でもありますね。

  • ポテトチップス
  • ちなみにジムの会員の方でも、成果の出にくい方は概ね何らかの依存がありました。そういう方はみなさん誰かのせい、何かのせいにしてご自身を正当化され、依存対象の食物を食べ続けます。少なからず心当たりのある方もいると思いますが、たとえば一口だけ、一枚だけのつもりでポテトチップスの袋を開けたら止まらなくなってしまい気づけば一袋全部がなくなっていた。このようにコントロールが効かない状態・症状は食べ物に対する依存症といえるでしょう。特にお菓子などの加工食品は依存症へ発展するリスクが高く、以下のようなランキングもあります。

    ◎35食品中依存症が起こり得る食品ランキング
    1 ピザ
    2 チョコレート
    3 ポテトチップス
    4 クッキー
    5 アイスクリーム
    6 フレンチフライ
    7 チーズバーガー
    8 ソーダ
    9 ケーキ
    10 チーズ
    11 ベーコン
    12 フライドチキン
    13 ロールパン(プレーン)
    14 ポップコーン(バター)
    15 朝食用シリアル
    16 グミキャンディー
    17 ステーキ
    18 マフィン
    19 ナッツ
    20 卵
    ※以下割愛、詳細はこちら

  • アメリカの調査なのでピンとこない方もいるかもしれませんね。任意の35食品の中でということだと思います。日本なら缶コーヒーは入れるべきで、必ずTOP3に入るのではないでしょうか。本来依存性の高い物質は自然な食べ物の中にはあまり含まれていないそうです。ランキング2位のチョコレートのように、砂糖・炭水化物・脂肪が同時に含まれることはほとんどありません。しかし、加工食品は精製されたものが大量に組み合わされています。ネットでもよく話題に上りますが、缶コーヒーの砂糖の量などは尋常ではありませんね。恥ずかしながら、私も無意識のうちに缶コーヒーを毎日数本買っていた経験があります。肥満のメンタル構造について勉強しているときに「依存」の怖さを知ったのですが、その際自分の中では「依存」している食品は見当たりませんでした。友人に話したところ、「おまえは立派な缶コーヒー依存症だよ」といわれて初めて気づいたのです。無意識のうちに、私の脳の中で「缶コーヒーはOK」としていたのです。

    食べたいという欲求

    食べる

    脳の中でOKサイン、ブレーキ発動

    食事ストップ

    この一連の作用が壊れていませんか。太っている他人の食事を眺めてください。「カレーは飲み物」なんて言ってる人はおそらくアウトですよ。
    これまでのコラムにも書きましたが、ヘルスメーターの数値チェック、食事の作業化を継続すれば、依存の早期発見にもつながります。依存は病気です。そう考え、今日から断ち切って行きましょう。

  • ホエイ鈴木
  • 鈴木修一

    REBOL (レボル) 代表取締役 兼トレーニング責任者



    ダイエットは「人生をより明るく輝かせるための手段」という持論の下、これまで300人以上のダイエット成功させる。



    「スタイルだけでなく、自信やモチベーションも高まり、仕事や家族・友人関係、恋も含め全てにプラスになる事が本当の成功」とカラダだけでなくライフスタイルへの良い影響こそが真のダイエット成功と主張し、多くの経営者やモデルなどの個人トレーナーとして活躍中。

ダイエット バックナンバー

一覧へ >

新着記事