- 新年早々すべてのメディアは訂正し謝罪せよ
インフルエンザネタは飽きましておめでとうございます、でしょうか? 飽きたと言われてもオイラぁ東京住まいなもンで、新年早々社会派ホッピーさせていただきます。
アナタの家族に老人施設に入所しているジイちゃんバアちゃんがいたとしよう。入所中にインフルエンザの集団感染で命を落としたとしたら、アナタはまずどう思う?「施設はちゃんと予防対策をしていたのかよ」だわな。
ではアナタに聞きます。予防対策ってどうするの? っていうか、そもそもインフルエンザ感染症そのものを理解していないのに、正しい予防対策など言えまい。しかも明確な根拠をもって否定される事象であるにもかかわらず、直ちに改正されることを好まないのが日本民族で、ジワリとした変化で時間をかけて改正していくのが良しとされている。結果、昔ながらの根拠や裏付けのない言い伝え医療がはびこったままで、正しい対策がいつまでたっても周知されないままなのだ。
例えば“インフルエンザ、予防”のキーワードでの検索からもそんな傾向が垣間見れる。ヒット回数は十年前位以前は“うがい、マスク”が最多。その頃からオイラはそんなモンよりももっと注意すべき行為に注目せよと根拠を示して吠え始めた。それは“手洗い”。根拠を示したのに当時は番外。しかも異端児的扱い。しかしこの数年はジワジワと順位が上がって今年は一等賞になった。良いか。手洗いはすべての感染症予防の基本であることは十数年以上前から世界の常識。つまりその世界的な常識に日本が到達するのに十数年以上もかかったわけだ。あまりにも正しい方向への変化が乏しい。乏しすぎる!
しかも医学は「10年前の常識は今や非常識」なんてのが当たり前。つまり、健康管理においても根拠をもって否定されたことをいつまでも常識と認識し続けるべきでなく、逆に根拠をもって認められた事実を素直に受け入れるべきである。しかも速やかに、だ。
今までインフルエンザへの誤った認識を正そうと編集長から「またかよ…」と言われるくらいコラムしてきた。しかし、今年はオイラの方から「もう、いい加減にしてくれ!!」なんだ。
昨日、問診票の主訴が“カゼ? ダルイ”の20代女性。仕事は老人施設の職員。正月中は勤務。良くならないので来院。院内で測ると体温37.2℃。37℃台のインフルは珍しくありませんよ、って検査をお勧めして結果は陽性。熱なかったの?と聞くと「ずっと今くらいで熱はありませんでした」って。彼女は「38.5℃以上であるインフルエンザの熱は出ていません」と思っていたのだ。微熱でもインフルエンザ、との知識・認識がないから入居者への感染予防行為はしていなかっただろう。施設も“インフルエンザの疑い”すらかけず、職員の“単なる風邪”との認識で終わり。
さて、メディアの読者もいらっしゃるだろうからお尋ねしたい。もし、今回の彼女に感染させられて不幸にもお亡くなりになったご老体の家族の一人がアナタだったならば、身内が死なされたその責は施設にあると思う?彼女にあると思う?No.20とNo.21 を熟読していただければお分かりだと思う。予防行為をしなかった彼女の行動は正しい知識がないのだから仕方がない、と。そして正しい知識をもっていたらたら集団感染は防げたかもしれない、とも。しかし現実は、毎日毎日アナタ方は「インフルエンザは普通のカゼと違って38.5℃以上の熱がガーンと続いて、頭やノドが痛い、咳が出る、関節痛、倦怠感などの症状が強いのが特徴、云々」と報道し続けている。国民の全体はそれを信じている。だから結果的にアナタの身内は命を落としたのだ。
No.20とNo.21に書かれていることは、30年以上も前からの古い医学書に書かれているコトをインフルエンザ患者をろくすっぽ診ていない医者・研究者が解説しているのではなく、インフルエンザ患者の最前線で実働しているオイラ達の共通した認識の本当のインフルエンザ像であることを理解すべし。企画会議とか、局長とかに提案・上申して、さらにはメディア全体として対応すべき問題だと強く思う。
本当のインフルエンザ像を伝えようとしないメディアの責任は極めて大きい。ゆえにインフルエンザで施設内感染で何人死亡なんて報道はデバ亀的B級思考のあらわれとしか言いようがなく、ジャーナリズムはどこに行った? アナタ方にジャーナリストとしてのプロ意識があるなら「インフルエンザは実際はこうでした」と速やかに発信すべきである!
…っと、最初に戻って感染予防? 手洗いが一等賞になったからってさ、どうして手洗いが有効なのかちゃんと説明してくれよ! 理由はオイラのFBにチラリと書いたけど、国民に周知させるのは無名のオイラなんぞでは限界なんだから、そいつぁ正にメディアの仕事だぜ! 理由づけがあるが故に人は確実に実行するというをことは知ってるはずだわな?
頼まれたわけではないが、酒匂常男センセイの本にはそのあたりを含めてインフルエンザ以外も正しく指南しているからメディア関係者は必読してくれ。役人も政治屋も。
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